戦時衣生活簡素化実施要綱は、すでに所有している服を着ることを禁止せず、女性たちにもんぺの着用を強制するとも、衣料切符の献納を推奨するとも書かれてはいない。同要綱には、女性がすでに持っている服のうち婦人標準服でない服を婦人標準服に作り替えなさいという文言も書かれていない。戦争が長引くにつれ、衣料切符で新品の衣類を入手することは、きわめて困難になっていった。
大日本婦人会が定めた「婦人の戦時衣生活実践要綱」は、新調見合せ・婦人標準服着用・衣料切符の節約などの内容が盛り込まれたものだった。
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1943年6月16日に日本の政府は、1940年11月2日の国民服令を緩和する国民服制式特例という勅令を施行した。20世紀に日本の中央の政府(地方を除く)が国民服の様式を規定した法律は、国民服令と国民服制式特例だけであり、他にはない。国民服制式特例の第1条により、礼装しない場合の国民服の上衣の色の指定はなくなり、礼装する場合の国民服の上衣と外套の色は、茶褐色、黒色、濃紺色、または白色のいずれかでよいとされた。ただし、上衣と外套の白色を選べるのは暑い地方や暑い夏の時期に限られた。国民服制式特例により国民服令の甲号と乙号が一つに統合されたという説があるが、国民服制式特例にそのようなことは書かれていない。